カルマの塔
カルマの塔(富士田けやき) - カクヨム作者:富士田けやき
この世は平等ではない。
グラスになみなみと満ちたぶどう酒を呷る者がいれば、幾度も足踏みされた泥水をすする者もいる。暖かな毛皮に身を包む者もおれば、薄っぺらな襤褸を纏う者もいる。
この世は幸福ではない。
生まれた瞬間、人は格差の海に落ちる。金持ちの子、貧乏な子、貴族の子、農夫の子、奴隷の子。奴隷に生れ落ちたが最後、這い上がることを上は良しとしない。
この世は残酷である。
誰かの幸せは誰かの不幸せ。一定量の資源(リソース)をめぐり、人は争い、奪い、殺す。生きるとは屍の上で踊ることである。狂え、喰らえ、犯せ、殺せ。
この世は、地獄である。
だからこそ人は光を求める。
完結 長編
おすすめ度 :★★★★★
ストーリー :★★★★★
登場人物 :★★★★★
世界設定 :★★★★★
深さ・人生観 :★★★★★
すいません。これは「小説家になろう」では今は掲載されていなく、「カクヨム」で現在掲載されています。
第二部も含めてですが600話超えてますし、相当引き込まれると思いますので、覚悟決めて読んでください。
最初が一番引いてしまいやすいかなと思います。タイトル自体がカルマ(業)ですので、そのカルマを背負ってどのような思いで歩んでいくのか、感情移入していくと
心にくるものがある小説です。不器用に生きる主人公を見届けてあげてください。